『あなたが未来』

【No 0019】 [2006年01月17日(火) 01時04分23秒]

ハグハグはBBS活動のページに置かせていただいております。
ですから子供のことを主に書くことが多くなりますが、子供と関わるのは子供ばかりではなくいろんな大人達なのです。
だからいろいろな立場のいろいろな人の思いを、これからは少しずつ多く書いていきたいと思っています。

さて、以前ある本を読んでいて、「子供は未来そのもの…」という文章を目にしました。
動物の写真集の最終ページ、二匹の子アシカが波打ち際で戯れている写真に添えられていた短い言葉でした。
地球の未来や命の未来を考えると、確かに一日でも後に生まれた命に未来を託していく生き物の連鎖が粛々と見えてきます。
「生きて生き残す」と言う宿命を第一に掲げ、それ以外のものにこだわったりとらわれたりすることのない彼らには、素直に心打たれるものがあります。
生きる気力を失いかけている人には、人間以外の生き物の姿が一番わだかまり無く生きるという力を思い出させてくれるように思います。
同じ人間だとすぐにわからせようとしてしまいますが、見ることで思い出させてくれる力です。
人間だって全ては生きていてこそ、は言うまでもないことです。
でも、人という生き物の難しいところは、「生きるためだけに生きているわけではない」という所にあるのかもしれません。
人より良い生活をするとか、あれが欲しいとかという物欲的な事ではなく、生きていき残すという以外に人生に価値を見いだすところです。
たとえば、何かの研究に生涯をかけるとか・・・。
でも、世の中には自分が人生をかけたものが、危険を伴う事だったりすることも多いわけです。
先日、私の好きなラリー(車の競技)のコ・ドライバーが事故で亡くなったときも、いろいろと考えさせられました。
モータースポーツは危険なスポーツではあるけれど、誰もが死ぬと思ってやっているわけではないのです。
好きな事を続けるため、彼らはリスクを承知でラリーのある人生を選んでいます。
これは他の生き物では考えられない行為と言えます。
好きという理由でリスクのある人生を選べるのは人間だけ。
でも、人生をかけることが出来るものに出会うことが、どれだけ心豊かなことかは理解して頂けると思います。
また逆に、全てが嫌になって人生をリスクにしてしまうのも人間だけ。
人間って不思議な生き物です。
BBSの活動をしていて出会うのは、この全てが嫌になって人生をリスクにしてしまっている人が多いかもしれません。
同じ人生なのにもったいないですよね。
全てが嫌なら、きっと未来なんて必要無いと思うかもしれません。
けれど、死にたいって言う人も、死ぬことが目的でそういうのではないことはすでにご存じのはず。
死にたいくらい辛いのです。
そういう人はとりあえず地球の未来や子供の未来はしばらく置いときましょう。
生きていれば人生です。
人生はあなたの未来です。
生きている限りあなたが未来です。
死にたいくらい辛い人に死ぬなって言うより、生きていてくださいってお願いする方が、未来に少し近づけそうな気がします。